中国版NetflixのiQiyi、オリジナル映画製作へ

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動画配信大手の「iQiyi(爱奇艺)」は5月9~10日、爱奇艺世界大会を開催し、動画配信だけでなくオリジナル映画の製作も行なっていく「iQiyiオリジナル映画計画」を発表した。当計画では製作会社や映画館、鑑賞者も恩恵を受けられる三方良しの仕組みになっており、製作会社や映画館はこれまでより高い比率の分配金を得ることができる。iQiyiは映画製作に進出することで映画業界とのWin-Winを狙っていくとコメントしているが計画は成功するだろうか。

iQiyiの有料会員数は8700万人

iQiyiは検索エンジン百度傘下の動画配信プラットフォームで、例えるなら中国版Netflixだ。iQiyiが公表しているデータによると、2018年末までで有料会員数は8740万人、会員収入は106億元(約1700億円)をあげており収益の大部分を占めている。インターネット動画配信の収益増に伴い映画の著作権料の市場も拡大している。2019年1年間でインターネット配信向けの動画著作権料の市場規模は200億元(約3200億円)を超えると予想されている。

伸び悩む映画業界

一方で今年に入って伸び悩んでいるのが映画市場だ。2019年第1四半期の映画チケットの売上は186億元(約2976億円)で前年同期比8%減少した。また上位10%の映画が売上全体の77%を占めている。鑑賞人数はのべ4.8億人でこちらも前年同期比14.5%減少している。動画プラットフォームの普及により大ヒット映画以外はインターネットで観ようというユーザーが増えていることが想像できる。

みんな得する三方良しの計画

iQiyiが発表した「iQiyiオリジナル映画計画」は製作会社や映画館、鑑賞者も恩恵を受けられる三方良しの仕組みになっている。製作会社は出資した制作費の15%分の収益に加え、オリジナル映画の売上の一部を奨励金として得ることができる。また提携した映画館に対しても、これまでは売上の約52%であった分配金を60%まで引き上げる。映画の鑑賞者に対しては最低料金をこれまでの35元(約560円)から20元(約320円)まで引き下げる。

映画業界とのWin-Winなるか

オリジナル映画はまず6本が上映される予定でコメディやラブストーリー、犯罪、災害、戦争など幅広いジャンルになっている。世界を代表する動画プラットフォームのNetflixやYouTube、Amazonなどもオリジナルドラマや映画を制作しているが自社のサービスへ囲い込むためコンテンツだ。iQiyiは映画館でも放映する映画を製作する計画で映画業界とのWin-Winを狙っていくとコメントしているが計画は成功するだろうか。

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