AIリハビリ測定の「脈沃医療」が1.1億円資金調達 中国は高齢化でリハビリに注力へ

リハビリ測定システムを研究開発している「脈沃医療」は近日中にエンジェルラウンドで700万元(約1.1億円)の資金調達を完了する予定。今回獲得した資金は製品のプロモーションや事業拡大に使用すると述べている。脈沃医療がAIを活用して開発した『Odonate』はこれまでリハビリ測定の課題であった設備の規模やデータの不正確さを解消した。

中国は高齢化社会でリハビリに注力

近年中国ではヘルスケア市場の熱が高まってきている。日本は超高齢化社会がすぐそこまで迫っているが、お隣の中国も例外ではない。2040年の中国国内では、65歳以上が3億人強に達し、全人口の22%を占めると予測されている。中国では更なる高齢化社会への対策としてヘルスケア市場に注目が集まっており、中でもリハビリ領域に焦点が当てられている。2017年11月に国家衛計委員会が発表した通知によると、ヘルスケア事業は民間だけでなく、今後国を挙げてヘルスケア事業及びリハビリ領域に力を注いでいくと述べられている。

従来のリハビリ測定には欠点が

今注目を集めているリハビリ市場にAIを用いて参入しようとしているのが、700万元(約1.1億円)の資金調達が完了見込みの沃医療」(脉沃医疗:mòwò yīliáo)だ。リハビリ患者のデータを採取する際、リハビリ患者が歩いている時の姿を撮影し計測する方法が一般的である。この分析法は大別すると二種存在する。1つはVicon社に代表される3D補足技術、もう1つは着用可能型計測機器と地面に敷いた圧力マットで計測する方法である。しかし従来の2つの方法には大型の設備や広い空間を必要としたり、データが正確に取りづらいという欠点があった。

脈沃医療のAIを活用したリハビリ測定とは?

脈沃医療は上記した課題を解消し、リハビリ患者の正確なデータを計測することを可能にした。それが『Odonate』である。この機械は見た目は小さめのコピー機のようで、病院のベッドの横にある台のような形をしている。このOdonateは場所を問わず10㎡の空間さえあれば、対象者の動きを撮影するだけで、AIによる自動計算後に患者の歩行データを提供してくれる。深層学習技術を採用することで、高精度の3D模型を作り出し、患者の体にポインターを貼り付ける必要もない。従来の機器からの小型化を実現したことで、価格も20%程抑えることを可能にした。現時点で既に複数の病院に導入されている。また安徽省立病院と協力体制を築き、更に簡素化された機器を開発してくと述べている。

日中の今後の高齢化社会対策に期待

日本では世界に先駆けて高齢化社会が訪れるため、今後のヘルスケア産業の動向が注目されている。中国ではAIを取り入れた先進的な医療機器が開発されているが、日本も喫緊の問題である高齢化社会問題にどう取り組んでいくのか期待される。