アリババ AIによるデザインプロダクト2つを発表

アリババ デザインプロダクトを発表

先日、アリババ(Alibaba)が2つのデザインプロダクトを発表した。10億回以上画像をデザインした人工知能デザイナー「Luban(鹿班)」(以前は「鲁班」として知られていた)と、ショートムービー制作ロボット「Aliwood」だ。「Aliwood」は主に自社のECサイト「Taobao」で使用する予定で、「Luban」は他社にも機能を公開する予定だ。

 

アリババのAIデザイナー「Luban」

人工知能デザイナー「Luban」は、 ディープラーニングやモンテカルロ木探索などの技術を活用しており、「画像生成」から「成果評価」までの一連の工程が組み込まれている。通常のデザイナーのように、発注、スケッチ、フレームなどの作業を経て、システム上で最良な案を決定し、最終的に成果物を出力する。

今回、アリババが正式に「Luban」の複数の機能を他社に開示する。例えば、ワンクリックで成果物を出力できる機能「一键生成」だ。この機能を使えば、デザインに精通していない人でも、ボタンひとつで画像を作成でき、企業や店舗のデザインコストを大幅に削減することに繋がる。将来、人工知能によるデザインコストは、人間によるデザインコストの約10%になるとアリババは予想する。

2017年11月11日の「独身の日」キャンペーン期間中、「Luban」が1日に4000万枚の画像を出力していた。1秒あたり平均8000枚の画像をデザインしている計算だ。現在までで、合計10億回以上の画像をデザインしたようだ。

また、アリババは「Luban」の使用に際し、トレーニングプロジェクトを開始。デザイン業界の優秀なデザイナーたちを招いている。将来、「Luban」がデザイナーの指導の下、さまざまなデザインを学び、デザイナーの仕事をサポートするようになるかもしれない。

 

アリババのショートムービー制作ロボ「Aliwood」

「Luban」に続き、アリババはショートムービー制作ロボット「Aliwood」もリリースした。「Aliwood」は、グラフィックやテキストなどのコンテンツを統合し、サウンドトラック付きで20秒ほどの短編ビデオを自動的に生成してくれるロボットだ。

現在、アリババのECサイト「Taobao」では何十億もの商品を扱っているが、商品の説明・PRが動画になっているものは1%未満である。アリババは、約20億の商品にPR動画が必要だと考えているようだ。ショートムービーによって、写真よりも一貫した情報や満足度の高いショッピング体験を提供でき、製品購入のコンバージョン率を高めることができるという。あるデータによると、ショートムービーを使用することで、シェア率は約40%増加、売上は約18%増加した。

グラフィックデザインと同様に、ショートムービーの制作もコストが高く、非効率的だという問題がある。例えば、1年間で20億本のショートムービーを作成する場合、動画1つを作成するのにデザイナー1人で30分かかってしまう。1日8時間勤務だとすれば、50万人のデザイナーが必要となる計算だ。「Aliwood」で効率的にショートムービーを制作できれば、「Taobao」は、他のECサイトと差別化できるだろう。

「Aliwood」の使用は、アパレル業界や3C(PC・通信端末・電化製品)業界を中心に展開する予定だ。