チャイナモバイル(中国移动)が、MVNOサービス「CMLink」を英国で開始

日本では楽天が通信キャリアへの参入を発表して話題だが、中国の通信キャリアであるチャイナモバイル(中国移动)は、英国最大の4Gネットワークをもつ通信会社EEと提携して、英国で「CMLink」というMVNO(Mobile Virtual Network Operator)サービスを開始したと英紙『ファイナンシャルタイムズ』が報じた。

記事によると、現在、英国には約50万人の中国系イギリス人(8.2万人の中国人留学生を除く)が在住しており、今年の上半期には11.5万人の中国人観光客が英国に旅行したと推定されている。

「CMLink」は、中華系の移民、留学生、専門職、旅行者にとって通話やメッセージが使いやすいような特別な設計がなされている。

具体的には、
1)英国、EU、中国本土、香港特別行政区でのメッセージ、通話、メールは追加料金不要
2)チャイナモバイルのユーザーとの間で通話無料
3)追加通信量として毎月5%ずつ、合計最大200%まで獲得可能
という3つの特徴を有している。

英国に参入した中国の通信キャリアは、チャイナモバイルが初めてではない。チャイナ・テレコムも2012年に英国の中国人観光客向けに類似サービスを提供している。

しかし、中国本土の通信キャリア事情に照らし合わせると、チャイナ・モバイルの規模は圧倒的だ。中国の各通信事業者による2017年の中間報告からまとめると三大事業者の規模は以下のようになる。

 

 

チャイナ・テレコム(中国电信)の上半期の営業利益は1847億人民元(約3兆円)で、前年比4.1%増加し、純利益は125億人民元(約2130憶円)で前年比7.4%の増加となった。

チャイナ・ユニコム(中国联通)の上半期の営業利益は、前年比3.2%増で1241億人民元(約2.1兆円)に達し、純利益は前年比68.9%増の24.2億人民元(約413憶円)であった。

チャイナ・モバイル(中国移动)は営業利益、純利益ともに圧倒している。上半期の営業利益は前年比5%増の3889億人民元(約6.6兆円)で、純利益は前年比3.5%増の627億人民元(約1兆円)であった。

ちなみに、NTTドコモの2017年3月期の年間の連結決算データによると、営業利益9,447億円、純利益6,506億円だ(中国の通信会社は半期で、NTTドコモは通期であることに注意)

チャイナ・モバイルの純利益はチャイナ・テレコムの5倍、チャイナ・ユニコムの26倍だ。
チャイナ・モバイルは1日あたり3.48億人民元(約59億円)もの利益を生み出していることになる。

中国の通信業界を牽引する存在のチャイナ・モバイルが英国に参入したことで、今後世界の通信事情がどのように変わるかについても注目したい。