中国VR界のルーキー「51VR 」の野望とは

「51VR(无忧我房)」がシリーズBにて2.1億人民元(35.6億円)の資金調達した。商汤科技、当代がリードインベスターで、その他に、10社以上の投資企業や個人投資家、戦略パートナーがこのラウンドに参加している。調達額は今年の中国のVR分野において最高額であった。

「51VR」は、2015年1月に設立され、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、AI(人工知能)、データ解析などを得意としている企業である。主な顧客は、自動車や教育、ゲーム業界の企業だが、同社が初めに参入した業界は不動産業界だった。

高度のVR技術を用いて、不動産物件の内覧体験を提供している。「51VR」のVR技術と「HTC Vive」のハードウェアを組み合わせることで、世界で初めてモデルルームをVRで内覧できる製品をリリースした。発売以来、万科、碧桂園などの有名不動産企業に導入されている。現在は、国内外77の都市と地域で、300以上のVRプロジェクトが実施されており、中国国内不動産VR市場において、同社のシェアは80%以上に拡大した。市場占有率は中国国内第1位。同時に、北京、上海、成都、シリコンバレー、ロンドン、フランクフルトにR&Dセンターを設立した。

同社の顧客および受注数の年間成長率は400%を維持している。不動産企業のほかにも、BMW、HTC、汽车之家、JQZ Group、中国移动、中国铁建などの有名企業をはじめとする、中国内外に350社以上の顧客を抱えている。

先日の記者会見で、「51VR」は『地球クローン計画』を発表した。これは現実世界により近い仮想現実「51World」を創ることを目的としている。この「51World」を通じて、企業と個人がより安全かつ効率的に体験、シュミレーションすることができる。この計画のためNVIDIA、商汤科技、HTC、BMWなどの企業と戦略的パートナーとして組んでいる。

「地球クローン計画」は第1ステップとして自動運転領域に焦点を当てており、自動運転に関わるいくつかのプロダクトをリリースしている。例えば「Cybertron-Zero」は、道路交通状況を再現した仮想現実の世界で、自動運転システムを試すことができる交通環境シュミレーションだ。ユーザーがVRで自動運転を体験することができるシステムなどもあり、自動運転の迅速な普及に一役かっている。

今回調達した資金は、CEOのリー・イ(李毅)は、VR、ARにおける技術的イノベーション、自動運転システムの発展、そして、グローバルR&Dチームの強化の3つの領域に使用すると述べた。